こんな夢を見た。 伏している床は白くて冷たかった。すでに床が冷たいのか、自分自身が冷たくなっていってるのかわからないが、その凶暴までの白さは視覚的にも冷たく感じる。 きっと彼にはあたしなんて必要ないのだ。どこまでもまっすぐ自分の力を信じて、剣士の誇りを強く持ってる彼にあたしはいらない。今までそばにいさせてくれたのは彼の気紛れであり、今、彼があたしを刺したは彼なりの優しさだと、あたしは思う。 霞む視界のなかで見た彼は、いつもみたいな薄ら笑いなどしていなくて、なんの表情もしていない無表情だった。ここでの感情を全て捨てるように。あたしとの思い出を消すように。パチン、リセット。ああ、これであたしの知ってる君はあたしだけなんだね。 「それでも愛していたよ」 そういうと彼が少し笑った気がした。 そうしてあたしは闇に落ちる |