「嗚呼ドイツ、ねえどうしよう。ねえ本当にどうしよう!ねえドイツドイツドイツ!!!ねえなんであたしはこんなにもドイツが好きなんだろう!ねえどうして?ねえなんでどうしてねえあたしはどうしたらいい!?どうしようもないくらいにドイツが好きなの。本当に本当よ。ねえドイツが好きなの。どうしようもないくらいに無差別に好きなの!好きで好きで堪らないの!狂ってしまいそうなくらいに好きなのよ。自分でも言ってる意味がわかんないし、大体もう意味が分かんないこと事態が意味が分かんない!分かってるのはあたしがドイツのことを好きってことだけよ!ねえドイツ、本当に貴方が好きなの。ねえあたしはどうしたらいいの」 俺の部屋に突然が現れたかと思うと、本を読んでいた俺に構わず胸倉を掴んで、押し倒すかのように上に圧し掛かり、がそう言ってきた。見上げたその顔は何故か今にも泣きそうな顔をしていて、何かの痛みに耐えるかのように、苦痛に歪んでいた。(それが何かなんて、俺は知っている) 「 」 手をの頬に添えてやると、はぐっと歯を食いしばって、俺の胸に顔を埋めた。さらさらな髪を撫でてやると、静かな嗚咽が聞こえた。部屋にはの泣き声が響く。 ふと視線を横に向けると、さっきまで読んでいた本がくしゃくしゃになって落ちていた。夜は更けるばかりで、朝日はまだ上がりそうにない。 |
070726 riyu kousaka |